保育園というのは、生活の場です。それも集団の。
なので、体調の悪いお子さんは預かれないのです。。。
しかし、これがなかなかむずかしい。両親だって働いている。乳幼児はいつ熱を出したり、下したりするかわからない。
先日の、ピートくん(仮名・1歳児クラス)のこと。
給食を食べたあと、そして、午睡明け、2回下痢をしている。どちらも、オムツから流れてズボンが汚れてしまう量とゆるさだったそうだ。
保育園には登園できない目安というのがあって、どこの自治体でもほぼ同じようだ。
<24時間以内に、38℃以上の熱。あるいは、2回以上の下痢、2回以上の嘔吐。>
ピートくんの保護者に電話して、お迎えをお願いして、上記の目安を説明した。ピートくんの場合は、「明日はゆっくりおうちで見てあげてください」ということになる。ちなみに、24時間経たなければダメ、というのは、たとえば、解熱剤をお尻に入れて、むりやり熱を下げて、知らん顔して子どもを預けていく親がいるのだ・・・。
しかし、あくまで体調というのは総合的に見なければならないものである。言葉で伝えられない1歳児は、特に機嫌や活気、表情などを総合的に見ることが大切だ。
で、
翌朝。出勤すると、すでに保育園にピートくんがいる。。。
早番の先生によると、「うちの子、もう元気になりましたから」と保護者さん。「昨夜は水分を控えさせたので、ウンチもあれから出てません」とトンチンカンなことをおっしゃったそうな。。。いや、いや、下痢したら水分補給でしょ!と誰もが突っ込む。
しかし、ピートくんの様子は、明らかに体調が悪そうでもなく、いつもと変わらない感じだ。こういう場合、断固として預からん、連れて帰れ、と言うわけにはいかないのだろう。「また、ピートくんが下痢するようでしたら、ご連絡しますからね」ということで、決着したらしい。
朝礼の時間、先生方の間に「やれやれ、まったく、あの親は・・・」という雰囲気が漂っている。「今日も迎えに来てもらわなきゃいけないね・・・」
だが、しかし。
その日の給食のあと、ピートくんはりっぱな普通便をこんもりしたそうな。ピート、復活!!!
ピートの保護者は、保育園との賭に勝ったのだ。。。
強いぞ、ピートくん。
今日はこのへんで。