50代新人看護師、保育園に行く。で、ときどき落語

日々の雑感、お仕事や落語・・・

ごっこ遊びの達人。。。

 保育園にいると、保育士の先生方の ”技” に驚かされることがある。

 今回は、ごっこ先生(40歳・仮名)のごっこ遊びだ。

 まず、お料理ごっこ。だいたい保育園のお部屋には、子どものサイズ(身長100センチ)に合わせたシステムキッチンのミニチャアがある。プラスチックの包丁とか、野菜や食べ物のオモチャがどっさりある。もちろん、私だって、1歳児クラスでお料理ごっこはするが、あまり発展しない。

 「せんせい、ちゅうもんして」と言われて、じゃあ「ピザをお願いします」などと言って、「はい、どうじょ」。「ムシャムシャ、ああ、おいしいなぁ」の繰り返しになってしまう。。。せいぜい「あっついから、フーフーして食べよう」などと演技するくらいだ。

 しかし、ごっこ先生はちがう。ディテールがすごい。テンポがすごい。そして、熱量がすごい!。「先生、あなた、女優ですか?」と言いたくなるぐらい、いきなりスイッチが入って、周りの子どもたちを巻き込むのだ。

 「はい、○○ちゃん、大根切ってください。△△くん、ジュージュー焼いてください、◇◇ちゃん、ご飯を・・・」

 私は一瞬、きょとんとする。え?、何が始まったんですか・・・?。保育室の一角で、子どもたちがいっせいに ”お料理” らしきことを始めている。まだ、みんなで協力して遊べる年齢ではないので、それぞれの想像力を駆使して料理をしている。

 「せんせい、トッピングは?」といきなり、子どもに振られたりする。「あ、じゃあチーズを乗っけてください」「ちーずはありましぇん」「え?、じゃあ、えーと・・・、イチゴを乗っけてください」「わかりました。はい、どうじょ。あっついよ」「わー、ありがとう。ムシャムシャ美味しいですね(何を食わされているのか不明)」・・・

 それから、赤ちゃんのお世話ごっこも盛り上がる。

 お部屋には、布製のあんまりリアルじゃない赤ちゃんの人形が何体もある。着せ替えもできるし、専用のオンブ紐もある。子どもたちは三角巾をかぶって、エプロン姿になる。これがまたかわいい!

 ごっこ先生が「赤ちゃんたちをおなかがすいてますね。ミルクを飲ませて、ねんねさせましょうか・・・」かなどと始めると、子どもたちがそれぞれ”自分のあかちゃん”のお世話を始める。トントンして人形を寝かしつける子。自分が赤ちゃんになって、人形と並んで寝ている子。赤ちゃん人形のお口に、ハンバーガーのオモチャをねじ込んでる子。「○○ちゃん、やさしいママなの」なんて言いながら。。。

 とにかく、子どもたちの ”なりきり” がすごい。なんか、シュールでかわいい劇団のようだ。

 私は、最近、ひそかに、ごっこ先生のスイッチが入るのを、いや、子どもたちのなりきりスイッチを入れてくれるのを楽しみにしている。。。

 

 今日はこのへんで。