50代新人看護師、保育園に行く。で、ときどき落語

日々の雑感、お仕事や落語・・・

おもちゃの取り合い。。。1歳児クラス

 保育園看護師になって、早2週間。

 ありがとう。

 誰にありがとう?。自分に。先輩の先生方に。園児たちに。このブログを読んでくださった方々に。彼女に。

 なにしろ、子どものいなかった私にとっては、乳幼児とこんなにじっくり付き合うのは初めての経験だ。やっぱり、かわいい。おもしろい。

 そして何と言っても、おもちゃの取り合いの激しさには驚く。

 私のいる1歳児クラス(半数以上は満2歳の誕生日が来ている)は、となりの子が遊んでいるおもちゃがほしくなったら、すぐに手を伸ばす。奪う。

 で、どうなるかと言うと、取られた方が泣く。あるいは、引っ張り合いになる。たたいたり、つねったり、ときには2人とも泣く。ギャンギャン泣く。。。これが一日中である。

 おもちゃ自体は、プラレールの電車とかミニカーとか、よく取り合いになる物もあるが、基本、何でもいいのである。大人から見ればしょうもないもの、あるいは色違いで同じ物があるのに、その色じゃなきゃやだ、とかっていう場合もある。

 『どうしたの?○○ちゃんが使ってたんだよ、”貸して”って言うんでしょ?』

と、まず保育士はこんなことを言う。

 だから、『貸~し~て』と言いながら奪う子もいる。もちろん、平和的に”貸して”と言ったところで、貸してはもらえない。言われた方はそっぽを向いてガードを固くするか、『ダ~メ~よ~』『い~や~よ~』『あ~と~で~』となる。(←幼児らしい節回しで言うのがまたかわいい)

 しかし、絶対に貸してはくれない。最終的には、たいがい奪い合いになって、どちらかが泣く。おもちゃを引っ張り合ってり、相手をたたいたり、つねったり・・・。この”つねる”という攻撃もかわいくはあるが、ときには相手の顔に傷ができるほど、グニュッと容赦なくつねったりするので、即、けんかは止めに入らねばならない。

 もちろん、保育士は『いま、△△ちゃんが使ってたんだから返してあげようね。”どうぞ”って、返してあげられるかな?』などと、紛争に介入するのだが、返還されることはまずない。

 結論。この時期の子は、まだ他人におもちゃを貸してあげたりできないのだ。それがあたりまえの発達段階なのである。

 だから、けんかになる前に、パッと似たような他のおもちゃをどちらかに与えたり、別のことに気をそらせたりして事なきを得る。

 ちなみに、保育現場の正解はというと、『充分な数のおもちゃを用意する』なのだそうだ。充分な数。。。でも、これもむずかしい。つねに紛争の火種となるおもちゃが決まっているわけでもないのだ。

 むしろ、だれかが遊んでいるのを見て、あ、自分もあれで遊びたい!と思うのだ。それは単なる布の切れっ端だったり、たくさんある積み木のうちの1個だったりもする。なかなか、全員に充分な数、というわけにはいかない。。。

 

 だから、おもちゃの取り合いはずっと続くのである。。。

 

 長々書いてしまったが、毎日、毎日、おんなじ奪い合いを繰り返しながら、いつか、

ひとは自分のおもちゃを貸してあげられるようになるんだね。そういうことなんだよ、新人さん。