今日は心して書く。周りの先生たちがすごい。・・・まあ、新人の私と比べるなという話ではあるが、ほんとにすごい。
昨日は、職員会議の後、軽いディスカッションをした。2人一組になって、日頃の保育の悩みや、自分なりの対処法について、語り合った。私の相手は主任先生。この園のナンバー2で、65歳の超ベテラン。
私は、”鼻をかませない子”について話した。だいたい0~2歳児クラスの子は、この時期、誰でも鼻を垂らす。解説書を読むと、「鼻水が出たら嫌がらずに拭いてもらうことができる。大人の介助でフンとかむ意識が持てる」が0歳児の目標である。
Pくん(仮名)は2歳児クラスだが、すごく嫌がるのだ。Pくんは発達にも課題がありそうなので、私はそのせいかなと思っていた。鼻を垂らしっぱなしにするわけにもいかないので、私の場合は、おもちゃに気を取られている隙にさっと拭いてしまう。しかし、ティッシュを構えたところ見ると、P君は逃げてしまうので、なんとか気を逸らせたりしながら、時には顔を押さえて拭いてしまう。そんな話をすると、
『その保育はちがいます』と、主任先生。
『私もPくんのお鼻を拭いてあげますけど、そんなに嫌がったりしませんよ。まず、Pくんにティッシュを見せて、これからお鼻拭くよ、いい?って。そうすると、いやがりませんよ』と穏やかにおっしゃる。ほへ?・・・。そ、そうですか・・・???。今までの、私とPくんの格闘はなんだったんだ・・・。
びっくりである。だって、一番、Pくんと長く時間を過ごしているのは、私なのだ。そ、そうかなぁ・・・
『私はどの子にも、同じ大人同士と思って接しています。』と主任先生。
そ、そりゃあ、それが建前やろうけども、ばってん・・・、そんなんでうまくいくんだろうか。と、絶句する私。いや、うまくいくのだ、この先生は。。。
そのほかにも、トイレの事例が話題にあがった。子どもたちは、オムツの中がオシッコやウンチで満タンになってても、『おトイレ行こうか?』と言われると、イヤ~となる子が多い。そんな時は、ごめんね~などと言いながら、抱き上げて連れて行ってしまう。
だって、鼻水もウンチも、衛生上の問題で、そんな時間掛けられないでしょ?。
しかし、その保育は違うのだ。
イヤと言われたら、なぜイヤなのか理由を聞いてみる。まだしゃべれない子どもであっても、そうやって丁寧に接することで、最後は、お手々をつないで一緒にトイレに行ける。『すべて、お互いの合意の上で、お互い納得して、保育を進めるのです。』と主任先生。
・・・ほ、ほんまだっか???。いや、しかし、この先生はできている。。。
もう、とにかく、子どもの主体性を尊重する、意に反することはしない。それが、現在の保育のトレンドである。だから、子どもの名前を呼び捨てにしたり、乱暴な言葉を使ったりなどと言うことはない。まして、声を荒げたり、たたいたりなどあり得ない。
最近、保育園での虐待事件の報道が相次いだが、正直、どこの世界の話ですか?というのが私の感想である。
あなたはこれを読んでどう思われるだろうか。子育て経験のあるあなたは。しかし、この主任先生、みさよ65歳(仮名)は実在するのだ。(ていうか、うちの先生たちは、みんなこうだ。)
見習わなければならない。子どもたちのためを思えば、今すぐ、自分もこうならなくてはならない。。。
今日はこのへんで。