50代新人看護師、保育園に行く。で、ときどき落語

日々の雑感、お仕事や落語・・・

保育園に不審者が・・・、でも、訓練です。。。

 保育園というところは、毎月1回、避難訓練をしている。1年に12回、地震、火災といろいろ想定を変えて実施するのだが、今回は不審者対応である。

 ふだんなら、「何時何分に、火災警報器が鳴ります」などと朝礼で職員に知らされているのだが、今回はそれがなかった。

 おだやかな晴天。午前10時過ぎ。園庭では、園児たちが遊んでいる・・・。

 事務室にいるのは、園長、副園長、看護師の私。すると、園長先生が、もじもじと立ち上がった。「あれ、正門のところに、変な人が来てるみたいですね・・・」

 え???。とっさに訓練だとは気づかなかった私、これは、男性である私の出番だろうか・・・。アドレナリンが全身を駆け巡ったが、あわてて、副園長が小声で付け足す。「訓練ですよ」・・・。

 「先生(←私のこと)も一緒に来てください」と園長と2人で園庭に出る。この時点では、どういう想定がなされているのか、まったくわからない私。

 「これ、持って行きましょう」と歩きながら園長先生。これ、と言うのは、園児たちが遊ぶ、50センチくらいのスコップのオモチャである。プラスチックの。。。ええええ???。・・・こ、こんな物で不審者と戦えるの???。しかし、園長先生は大真面目である。

 門まで行くと、全身クロずくめのいかにも不審な人が待っている。フードをかぶって、マスクにサングラスだ。性別不詳。

 「どうなさいました?」と園長。不審者はしゃべらずに、ウロウロしている、傘を振り回す。・・・しかし、近所の人がマジで110番しないように、背中には大きく『訓練中です』と紙が貼ってある。

 園長は不審者を刺激しないように対話を続け、私に110番するように言った。ちゃんと、それぞれの役を演じきろうとする2人。さすがである。私には職員の誰が不審者に扮装しているのか分からない・・・。ようやく、他の先生も訓練がひっそりと始まっていることに気がついて、子どもたちを園舎内に避難させた。別の先生が長い柄のホウキを持って応援に来る。ホウキの方がまだ少し武器らしい・・・

 園舎の中では、子どもたちがひとかたまりになって、カーテンを閉め、電気も消して、先生たちと静かに隠れていた。みんな、えらい!。これは、セオリーなのだそうだ。不審者は、子どもに興味がある、園舎の中の子どもを見て興奮させないように、カーテンを引くなどするのだそうだ・・・

 

 まあ、そんなこんなで、

 うちの保育園でも、初めての不審者対応訓練、無事に終わりました。

 子どもたちも、泣き出すほど恐かった子はいなかったようで、「わるいひとがきたんだよぉ」と少し興奮気味に話していた。

 ちなみに、うちの園にも、刺股さすまた)は事務室のすみに置いてある。2001年の大阪府の小学校の児童殺傷事件を機に全国に広まったものだ。しかし、保育園は女性の職場でもあり、不審者に取り上げられてしまう棄権の方が高いということで、使う想定にはなっていない・・・。

 現実に、頭のおかしいのが突入してくるような事態を想定すると背筋が寒くなる・・・。

 不審者対策、大切です。

 今日はこのへんで。