先日の話。
わたしは埼玉県の桶川市まで行って来ました。映画の自主上映会。
タイトルは『こどもの時間』(2001年)。桶川市にある無認可保育園『いなほ保育園』の6年あまりとり続けたドキュメント。監督の野中真理子さんもこの保育園にわが子を通わせたそうな。
ご興味のある方は、ググってみてね。
え?、昭和30年代?、と思ってしまうような映像です(わたしはまだ生まれてませんが)。『0~歳から6歳の友達およそ100人と、およそ30人の大人と、山羊や馬と、火や水や土とともに生きている。~』(←オフィシャルサイトより)
広大な園庭、周囲の森に続いているらしい。野性の暮らしだ。
映画を観たわたしの感想は、「子どもたちの力強い生命力が伝わるなぁ」。。。こんなこと、文字で書くと、すごく浮いた感じになりますが、ホントにそう感じました。
特に認可保育園勤めを始めてやっと1年のわたしには衝撃的だった。
だって、ふつうの保育園ではありえない、危ないこと、不衛生なこと、ばっかりしてる!(←もちろん、保育者がしっかり見ているはずだけど、その距離が少し遠くから、ってことかな)
子どもたちが『外で食べたい』と言えば、今日の給食は外の木のテーブルで。焼きたての、まだ火がついてるようなサンマをテーブルの上に直に置く、1匹を2,3人の未満児が手でむしって食べる。
園庭の穴の上に細い板が何本も渡してある。その上を、大きい子たちが竹馬で渡って遊ぶ(←すごいぞ!)
夏は毎日プール、年長さんは当たり前に回転飛び込みができるようになってしまう・・・(←すごいぞ!)
冬は毎日、庭に大きな焚き火。安全のために柵も何にもない。子どもたちも火を扱う。みんなで「おやつを作る」と言って、お米とフライパンをもらってきて、直火に掛けて、お焦げを作る、醤油を垂らして、食べてしまう。(←すごいぞ!、うまそうだぞ!)
ここで過ごす子どもたちは、自主性やら、創意工夫やら、たくましさやらがどんどん身についていきそうだ。
なんだか、素晴らしい世界を見せてもらった気がする。
当日は、園長先生と詩人のアーサー・ビナードさんの対談もあった。ビナードさんもこの園の子育てに魅せられたひとりのようだ。園長先生のお話は、・・・正直、あまりよくわからなかった。感覚的な方のだろう。”宇宙に風呂敷を広げてほしい”、と何度かおっしゃってた気がする・・・。
映画自体はもう20年以上前の作品だ。会場には、保育園の関係者が多く集まっていた。卒園しても、小学校の卒業式から成人式まで、節目ごとに保育園に集まる習慣があるらしい。聞くと、わが子が二十歳を過ぎても ”親LINE” でつながり続けている(!)という。わが子が現役の時は、園の動物の世話やプールの管理など、親もなかなかに忙しいそうだ。。。
どんな保育、保育園がいいんだろう?。なんて、最近はよく考える。
こんな園もあるんだなぁ、という話。
今日はこのへんで。