3歳児クラスのミィちゃん(仮名)。
午前中の外遊びから戻って、給食。今日のおかずは、ミィちゃんの好きな、お肉です♪。
この日のミィちゃんの血糖値は・・・、下がっている。70mg/dL。。。すでに、CGM(持続的グルコースモニター)によって、インスリンの基礎レート(一日中、じわーっと注入されているインスリン)は自動で停止されている。
正常な空腹時血糖値は70~110mg/dLだ。これから、給食を食べれば上がるのだが、その前に採血して血糖値を測定(実測)しなければならない。・・・実測値60mg/dL・・・!
まずは補食!。すばやく吸収できるブドウ糖を!、ということで、ミィちゃんの場合は、ヤクルトを何CC(何キロカロリー)と医師から指示が出ている。そのほかには、ラムネ何粒、とか。
「はーい、ミィちゃん、ヤクルト飲もうね~」 その間に、モニターに実測値を読み込ませて、測定値を補正する(これを較正(キャリブレーション)と言う)。
で、基礎レートを再開して、さらに、これから食べる給食のための追加のインスリンを決められた単位分だけ注入(これをボーラスと言います)。。。
この、較正、ボーラスをやって、ようやくミィちゃんは給食です。♪
もちろん、日によっては、給食前でも血糖が高い日もある。そんな時は、”何分間、待ってから” 食事を開始、ということまで決まっている・・・。
しばらくして、ミィちゃんの食事の進み具合を見に行く。ミィちゃん、お肉は全部食べたが、ごはんに手をつけてない。血糖値を左右するのは炭水化物、ほぼご飯だ。先輩看護師が、ミィちゃんにアーンでご飯を食べさせる。ひょっとしたら、低血糖で食べる元気が出なかったのかな・・・とも思う。
1型糖尿病のお子さんは、食事の制限はないと書いたが、ご飯はおかわりできないのだ。
ようやく、ミィちゃん、完食。。。
モニターで血糖値を確認し、食後の追加のインスリンを注入する(ボーラス)。
・・・あとは、1時間ごとに、モニターをチェック。アラートが鳴れば、5分置きにチェックし、低血糖であれば補食を。。。というのがミィちゃんの一日だ。
おやつをしっかり食べたあとは、また採血もする。
つくづく、たいへんなケアだと感じる。もちろん、こういったケアは、すべて、保護者さんから看護師が教えてもらうのだ。インスリンポンプ、モニターの装着も家でお父さん、お母さんがやっている。それが外れたり、何か不測の事態が起きれば、保護者に電話して指示をもらう、あるいは、お迎えに来てもらう。。。何度も書くが、保育園看護師が医療的ケアを習うのは、お父さん、お母さんからだ。
インスリンポンプの進歩は素晴らしいが、一日中、装着しているのは、やっぱりストレスだ。ミィちゃんは、土日は家で、ポンプをはずして生活する。もちろん、その時は従来の注射器でインスリンを注入する。一日に4回くらい。
こうやって、書いても書き切れないくらい、ケアが多い1型糖尿病のお子さん。。。いずれは、自分で管理できるようにならなければならない。でも、運動も制限なしにできる。1型糖尿病のスポーツ選手をググってみてほしい。
短い実習を終えて、ミィちゃんにバイバイする私。またね。
今日はこのへんで。