映画の話の前に、映画のチケットの話。
「夫婦50割引」が終わっていた!。
いや、ググってみるとこれは正しくないらしく、正確には終わった映画館と、まだ続けている映画館があるんだそうな。これ、夫婦のどちらか、あるいは両方が50歳以上なら割引になるというもの。
以前、モカさんとも使ったことがある。ちなみに、私の経験では、証明を求められたことはない。
「あなたがた、ほんとにご夫婦ですか?」とか、
「ほんとに50歳?、どう見てももっとお若いですよ」なんて、言われたらどうしようと、2人でちょっとドキドキしたものだが、何も聞かれたことはない。顔パスである。
で、昨日行ったシネマサンシャインという映画館では、これが「ペア50割」に変わっていた。とにかく、2人組のどちらかが50歳以上なら割引にすることになったらしい。
ゆるくなってる。おひとりさま時代到来。父と私、85歳と55歳も。ペア50割で入れる。
ここから、映画の話です。『銀河鉄道の父』。
映画の公式サイトでは、『賢治は「ダメ息子だった!」という大胆な視点から、賢治への無償の愛を貫いた宮沢家の人々を描き、第158回直木賞を受賞した「銀河鉄道の父」(著:門井慶喜)。』と書いてある。
ほんとにダメ息子である。生涯にたった一度も自分の稼ぎで暮らせたことのない人、宮沢賢治。え、でも、賢治は教員やってた時もあるでしょ?。しかし、その給料の何倍も春画やレコードに使ってしまうのだ。。。と、私も誰かの本で読んだことがある。それを坊主頭の菅田将暉が演じると、もうほんとにダメな人だ。ダメの見える化だ。
妹のトシがかっこよかったな。。。
認知症が進んで錯乱状態になっている祖父を平手打ち。「きれいに死ね!」(※)と言い放つ。そして、しっかりと抱きしめ、幼子を諭すように、(死ぬことを)怖がらなくていいと言い聞かせる。。。「雨ニモ負ケズ」みたいだ。かっこいい。
トシ役の女優さん、何てひとだろう?。
銀河鉄道と、実在の花巻軽便鉄道が重なるような描き方。最後は、賢治とトシ、そして父がいっしょに乗っている。。。
映画を観ていると、この賢治と父との関係は、やっぱり少し度を超したような、奇妙なような気もしてくる。でも、そんなこともないのかな・・・。
子育ては、誰にとっても、理想通りにはいかない。でも、だからって、子どもは捨てられない。そういうものなんだろうな。私もダメな息子である。。。
映画館で、私の隣には父が座っている。85歳。最近、物忘れがはげしい・・・。2時間以上の映画、寝てるかな?、と思ったが、最後までしっかりスクリーンに見入っていた。うちは、父が宮城県、母が岩手県の出身である。
映画は、しっかり役者さんが方言で話していて、時々、私には聴き取れないところもあった。↑ の「きれいに死ね!」も、ほんとにそう言ったのか、実は自信がない。しかし、なんだか、父に確認するのも、ためらわれるシーンである。
久しぶりに映画を観た、と実に楽しそうな父を実家まで送っていった。
今日はこのへんで。