50代新人看護師、保育園に行く。で、ときどき落語

日々の雑感、お仕事や落語・・・

落語のまくら。。。うちのお父さんシリーズ<父の逮捕編>

 こんなまくらを考えました(事実だけど)。。。

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 えー、一席お付き合いをお願い申し上げます。

 先日、ちょっと事件がございまして。まさかと言いますか、とうとうと言いますか、うちの親父が警察のご厄介になりました。私の実の父親ですから、今年で85歳でございます。別に何か悪事を働いてお縄になったというわけではありません。近所の居酒屋で、町内会のお仲間と酒を飲みましてね、で、気持ちよく酔っ払ったら、帰り道がわからなくなって、で、迷子になったんですね。もう、警察から電話があった時には、びっくりいたしました。

 だって、その居酒屋というのは、うちから50メートルの所にあるんです。玄関を出て、左に50 M歩くとそのお店 。だいたい、うちの近所は田舎ですから、ほかにはあんまり店もありません。町内会で飲み会をするときには、もう、そのお店か、あとは神社の集会所ですから。親父にしてみれば、もう30年近く何かあれば行ってるお店なんですね。ところが、その日、親父は、なぜか、90度違う方角に、3 km ばかり進んだ地点で、ヒッチハイクをしてたってんですね。

 「道がわかんなくなっちゃってさ、誰かに乗せてってもらおうと思ったんだけど、みんな停まってくれないんだよなぁ」って、当たり前だよ!。しかも、それをやってたのは、たまたま警察署のそばの交差点だったんで、通報を受けて婦人警官の方が「おじいちゃん、こっちですよ」とやさしく保護してくれたんだそうですが・・・。

 困ったもんです。だいたい、何の飲み会をやってたんだと聞きましたらね、町内の安全パトロールの打ち上げをしてたと言うんですね。ご存知ですか、安全パトロール。あの、お年寄りが、ぞろぞろぞろぞろぞろぞろぞろぞろぞろぞろぞろぞろ、『安全パトロール』というタスキを掛けましてね、徘徊と言うかパトロールをなさってるあれですけれども。それをやった打ち上げで飲んでたってんです。さぞかしですね、ひと仕事終わった後の酒がうまかったんでしょう。みんなして、「あー、今日も町内は異常なかったな」「うん、安全だったな」なんてね、最後に自分が騒ぎを起こしてちゃダメだろうっていう。

 『徘徊も、タスキをつけてりゃパトロール』なんて川柳を見たことがありますけれども。

 まあ、親父もさすがにしょんぼりしてましてね、「あんなに飲み過ぎちゃったのは人生で初めてだ」、なんて言ってましたが、もう、85ですから。あんまりキツいことも言っちゃいけないなと思いまして、「そう気にすんなよ、誰だって失敗はあるんだから」と言いましたらね、親父も「ほんとに迷惑掛けて悪かったなぁ。かんべんしてくれよ、若気の至りだ」って・・・。おまえ反省してねえだろう!。ちょっと、ムカムカッと来た私なんですが。

 

 というまくらを考えた。しかし、これは、さすがに親父が観に来るときには使えないな。。。

 今日はこのへんで。