50代新人看護師、保育園に行く。で、ときどき落語

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『君たちはどう生きるか』に、どおくまん を見た!

 ・・・な、なんだ?、このタイトルは・・・?

 遅ればせながら、映画『君たちはどう生きるか』観てきました。その感想を書きます。。。

 わたしは宮崎駿作品が好きだ。たぶん、人生で一番好きな映画は、ルパン3世『カリオストロの城』だし、『トトロ』も『もののけ』も『千と千尋』もジブリ作品みんな好きだ。本当に、氏の作品群に、子どもの頃からずっと楽しませてもらった。

 で、『君たちは』。

 今回は観る前に、かなり構えちゃっていたと思う。何しろ、宣伝とか、前情報が何もないし、かなり難解、ワケワカランという批評も多いし、宮崎駿の遺言なのかな?(82歳だって!)とか、なんかいろいろ構えてしまった。

 でも、見終わった感想は、やっぱり数ある宮崎作品のひとつだなぁ、と。

 冒頭の空襲のシーンの画だけでも観に来て良かったと思いました。時間も超越している大叔父の異世界で、いろんな年頃の登場人物たちが出会い直す、なんてアイデアもサラッと描かれていて素敵でした。

 ただ、やっぱり、集大成なのかな、この作品は。

 宮崎監督が82歳にして、この世の中に何を感じているのか、率直に描いているように感じました。

 「この世界は悪意にまみれていて、やっぱり、どうにもならないよぉ

という監督の率直な思いが込められた作品だと思いました。

 しかし、絶望だけではない。大叔父(←なんか造物主みたいになってる)が築いた異世界を継承するように迫られる主人公・真人。継承すれば、真人は、この異世界(←よくわかんなかったけど、ところどころで現実の時空に接している)を悪意のない、美しい世界にすることができるかもしれない。そして、神のようにそこに暮らすことができるかもしれない。それを、真人は拒絶するのだ。主人公の少年は、元の世界(現実世界)に戻ることを選ぶ。そこは、もうすぐ火の海に包まれる世界なのに。。。(※真人がいた時空は、これから敗戦を迎えようとする日本です)

 元の世界に戻るという選択を大叔父に告げる時の真人のセリフで、『帰って、友だちを作るんだ』っていうのが、なんかよかった。(他にもいいセリフが合った気がするけど忘れた。)悪意にまみれたどうしようもない世界だけど、やっぱり人は人にしか救われないんだ。

 「でも、子どもの未来は残念ながらつまらない大人なんです。子どもというのはその瞬間しかないんです。」

 と、宮崎監督はどこかで言っている。わたしはこの言葉に同感してしまう。

 どの子もつまらない大人になる。それは知っている。でも、やっぱり、君には無限の可能性があるんだよって、抱きしめて言ってあげたくなる・・・、それが大人だよ。

 人々は、やっぱり、このどうしようもない世界に子どもを産む、それを一生懸命、肯定しようとする作品なんだよ、この『君たちはー』は。82歳の人が、そういうことを感じて、作った映画なんだ。。。

 

 と、映画を見終わって、こんなことをしばらく考えていた。。。

 ・・・やっぱり、難解?、な作品なのかな。わたしに書ける感想はこんなところです。説明してやんないよ!ていうキッパリ感もハンパなかったし・・・。

 あ、でね。

 最後のインコ大王が大叔父と対決するシーン。力みまくったインコ大王の顔、あれ、そのまんま、“どおくまん”のキャラの顔だよ!。分かる人は少ないと思うが、誰も書かないと思うので、ここに書いておく。信じられない、宮崎駿作品にどおくまんが作画で参加していたなんて・・・(うそ)。